地域のこころの繋がりを何よりも大事にしたい。

舎人川上流の名瀑・今滝、その渓流にせり出した「滝床」で料理を味わう催しは湯梨浜名物だ。中村祐子さんは仲間とともに、そこで販売する東郷池名産のシジミの貝殻を素材としたユニークなストラップなどを作り始めた。実家が奈良時代から伝わる歴史的工芸品・因州和紙の生産に携わり、紙漉きの現場も見て育ったからモノづくりの素養があったにちがいない。魅力的な手づくり小物は人気を呼んだ。それを機に自然発生的に生まれたのが、私設プロジェクト「わいわいカンパニー東郷池」だった。まち活性化に一肌脱ごうという心意気である。経験と知恵を生かして「地域のこころの繋がりを大事にしたいというのが、私たちの最大の願いです」。