もともとは家族で農業を営んでいたが、石脇海水浴場に「海の家」を始めた。それが夏場だけにシーズンを限った民宿へと発展する。海の晴れる館と書いて「海晴館」。1987年からはフルシーズン営業となった。ヒラメの姿造りなど、新鮮な海の幸がどっさりテーブルにのぼる民宿に根強いファンが多い。女将の吉村梅香さんは、見事な手工芸品・キルトづくりにも勤しむ。仕事の合間を見て2年かけた大作などは圧倒的だ。長男の妻が中心になって営業している軽食喫茶コーナーでは、ポルトガル生まれの揚げドーナツ・マラサダドーナツが大人気だ。「夏の真っ青な海はきれいですけれど、冬の日本海の荒波も胸打たれますよ」。